大空ひろしのオリジナル小説

オリジナル小説や音楽を

大空ひろしのオリジナル小説の新着ブログ記事

  • 外出時トイレ事情

    普段なら例え渋滞しても10~20分ぐらいで通過出来る道路だが、 その時は事故が重なり全く動かない大渋滞。 こんな時に小用を催したら悲惨な状況となるのは皆さんも経験しているのではないでしょうか? 自分は仕事で移動するのは常に車。電車に乗るのは一年に一度あるかないか。 なので、このような逼迫した状況に... 続きをみる

  • 面白いすり替え論調?

    昨夜半。サッカーU23アジア男子 日本対ウズベキスタン戦が行われた。 日本は押され気味だったが終了近くにゴールし辛くも勝利した。 ウズベキスタンの勢いは日本を上回っていたが何とか凌ぎ切り見事な勝利、大会優勝。 オリンピック出場は決まっていたが、やはり大会優勝はひと味違う。 これに焼き餅焼いているの... 続きをみる

  • 新曲 蒼い都会

    【大空ひろし】蒼い都会 /オリジナル曲 新曲です。ドラムにチャレンジ 音楽ソフトのドラムです。 素人なので雑音になっていないか心配

  • 不倫だって

    現サッカー解説者で、元日本代表選手だった左藤寿人氏。 サッカー解説クビになったね。 一般人で不倫がばれると多くの一流企業はクビをかくごしなければならない。 とは言え、会社のトップ辺りの役職者諸氏は女性遊びは箔が付くとでも考えているのか 随分とお盛んだ。 国民に選ばれた存在だからといって、議員さん達... 続きをみる

  • 明るい建物

    子供達も大きくなり、結婚や独立して只今家族は3人暮らし。 部屋が空き、1人一部屋と十分余裕がある。 自分の部屋はどういう訳か北向きの部屋。 北向きだと暗っぽいイメージがあるが、晴れている日は滅茶明るい。 理由は隣家との余裕のある間隔と少し離れているが隣家の白い壁。 十分な空と白い壁がもたらす反射光... 続きをみる

  • 子供ねー、当たり外れあるよな

    本当に子供というのは面倒な存在。腹が立つこともあれば情けなく思うこともしばしば。 言うことを聞かず、やたら偉ぶり反抗することも。 でも、子供の存在はそれ以上に、遙かに大きな喜びや幸せを与えてくれる。 「青は藍より出でて藍より青し」 この様であれば、親はどんなに惨めな生活をしていても本望であり歓喜で... 続きをみる

  • 停滞気分など必要ない

    岸田首相が米国バイデン大統領の下に訪れる。 下僕行動だと言う人も居る。 何時までもアメリカに頭を下げ「ハイハイ」と犬のように振る舞うと。 確かに、世界強豪国の一員である日本が、米国に従うような外交は見た目が宜しくない。 自分もそのような姿勢に不満を持っていた。 だが、最近その気持ちが変わって来た。... 続きをみる

  • 音楽配信予定

    【大空ひろし】ぬかる道/feat.さとうささら 以前に発表済みですが、今回各音楽会社に楽曲配信するに伴い懸命に編集しました。 一番の変化は動画の表紙にもなっているこのジャケット。 勿論制作は自前。りんどうの花は以前我が家で咲いた花。写真に撮った物を加工使用。 pigという拡張子もった画像は必要の無... 続きをみる

  • 家庭カレーが最高

    自分はテンポで食べるカレーを美味しいと思ったことが一度も無い。 知り合い達が言う「この店のカレー、美味しいよ」と言うが、付き合いでカレー専門店に入っても美味しいと感じない。 レトルトカレーもしかり。ボンカレーは子供は好むかも知れないが自分は二度と食べたくない。 有名レストランの味というレトルトカレ... 続きをみる

  • 苦い酒

    転勤で寮住まいしたことがある。 寮では独身男性が入っていて、年齢はマチマチ。 その寮では、転勤者や新入り寮者などを歓迎する飲み会が春の恒例となっていた。 歓迎飲み会は、寮にある食堂で行われる。 当日は、会社の上司なども参加した。 付き物の上司挨拶。 支店のトップが「今日は無礼講。大いに飲もう」と挨... 続きをみる

  • 喋る小説動画「心の糸電話」

    【大空ひろし】心の糸電話/オリジナル小説 この作品もこのブログで掲載済み。 長いのはこの様な形式の動画に向かないようなので、 編集し、かなり短くしてあります。

  • 新兵器続々実践配備

    愈々高性能レーザー兵器が登場。 ドローン対策として開発を急いだのか? 一発2000円ぐらいだという。弾薬やミサイルと比べれば格安となるそうだ。 個人的にみみっちい事を言うと、自分には2000円でも大きな痛手だが。 あっちこっちで戦争が起きている。今の所地域限定だが、一つ間違えば世界中を巻き込む 大... 続きをみる

  • 小説「鏡の中の愛する人」アップ

    【大空ひろし】鏡の中の愛する人/短編小説 喋る小説動画です 女性の声でナレーターのように文章を朗読 以前このブログでも掲載した作品ですが、それを声でも聴ける動画に オカルト的な部分も含んでいます 謎、結果はエンディングにあり 全曲、オリジナルBGM曲 この様な使い方をしたいが為に曲作りを始めた 未... 続きをみる

  • テレビ視聴が多い年代は?

    最近テレビを観る機会が少なくなった。 偶にお邪魔する年配夫婦もやはりテレビというか、テレビ番組を観なくなったと言う。 では、普段どんな番組を観ているかと尋ねると、主なテレビ番組は地方局テレビだと。 NHKじゃないのって聞いたら、大きな事故や災害、選挙とかは良く観るが、普段は面白くないから観ないと言... 続きをみる

  • 凄いよ凄い

    最近日本文字って凄いと思う。 文章を書いている時、外国名を一文字で表せるので大変重宝する。 (米)亜米利加  (英)英吉利 (仏)仏蘭西 (伊)伊太利 (独)独逸 (加)加奈陀 (伯)伯剌西爾 等々もの凄い数だ。 英語表記にするとアルファベットが幾つも並ぶ。 当て漢字を付けた人達の苦労が偲ばれる。... 続きをみる

  • 完璧は必要か?

    例えば野菜。 昔の野菜は同じ種類でも形はマチマチだった。 大根なんか二股なんか普通にあったし、中にはねじれ三股何ていうのも珍しくなかった。 キュウリの背筋曲がりは当然だったし、上ぶくれ、下ぶくれも結構あった。 ナスも濃い紫の皮で一面を覆っている物だけでなく、部分的に、白くあばたのような皮の物も出回... 続きをみる

  • 潤滑油は必要?

    バブル絶頂期には4~50坪の中古住宅が億を越えていた物が連なっていた。 バブルがはじけても評価が大きく落ちることがなかった。 しかし、大地震後はかなり悲惨な状況になった地域も。 長い間人間業をしていると様々な場面に出くわす。 喜怒哀楽ショーを観ているようだ。 楽しいことなら大歓迎だが、大概は平凡で... 続きをみる

  • 嘆き

    久しぶりに知人宅へ。 数十年来の知り合いで、奥さんとも親しくさせて貰っている。 あー、不倫関係ではないので誤解は無用。 お互いに年配者。若い時と話の内容が違ってくるのは自然なこと。 今はよそ様と同じく、病気に関する話題が多くなる。 でも昨夜は少し違った。 IT関係の話題で盛り上がる。否、怒り渦巻く... 続きをみる

  • プチ感動

    某部屋の掃除に。 久しぶりの実働。10分もしたら仕事したくなくなり、帰りたくなった。 自分の仕事は終わってナンボ。つまり、終了しなければお金に成らない。 重い体にむち打ち、仕事以外の事を頭に浮かべ何とか完了させた。 そうなんです。自分は仕事中に様々なことを考えるんです。 仕事は考えなくても、手足が... 続きをみる

  • 便騒動

    「踏みまくって地獄に」エスカレーターに大便が点々と JR大宮駅の東西連絡通路で。 態(わざ)とか?それとも体の不調により、なのか? 踏んでしまったら、犬の糞どころの悲惨さではないよね。 掃除屋の自分も経験済み。 といっても、ビルの定期清掃を依頼していたパートさんの話。 各階移動の為にパートさんがエ... 続きをみる

  • 何でも入れれば良いとはならない

    自分に取って、ホットコーヒーに砂糖は欠かせない。 コーヒー粉を息子が買ってくれたのでドリップ。 砂糖の代わりにシロップも有りだと思い、 果物の缶詰の残った甘汁をシロップ代わりに入れる。 とんでもない味に 甘さは少しだけ感じるが、酸っぱさの方が強い。 何の果物かと確認したいが、缶は捨てられていた。 ... 続きをみる

  • 花の季節

    桜の季節が始まった。桜の種類によってはこれからが本番。 その桜を差し置いて先ずはチューリップを話題にしたい。 チューリップの色や形。近年は非常に種類が多くなってる。 同色が列を成して咲き誇る姿は、それなりに壮大。 でも、美しさの感動は薄い。何故なのか。見飽きたから? 果たしてそのような感想は自分だ... 続きをみる

  • 暇な間にコツコツ

    【大空ひろし】ふわふわ /ショート小説 【大空ひろし】迷子の犬/BGM 【大空ひろし】森の響き/ BGM 一番上の作はショートショート風。星新一作家先制のスタイルを真似ている。 内容は全く違い、レベルは比較するまでもない。 真ん中と下段はミュージック、BGMですね。 意識しているのが小説動画に挿入... 続きをみる

  • 嫁姑問題、タッチしたくない

    永遠のテーマだと思う。恐らく家族があるかぎり永遠かも知れない。 私の経験談から。 ある家庭を訪問。私の仕事の大半は無住居の部屋での仕事。 だが、住んでいるお宅にも出向く。 長年定期的に通ったお宅。邸宅と呼べる立派なお屋敷。 ご贔屓にしてくれた人間的にも尊敬できるご夫婦。常に対応してくれるのは奥さん... 続きをみる

  • 繋ぐ遺伝子

    我が妻と結婚する前、つまり交際期間中。 彼女がこう言った。 「25歳前後で子供を産むと良い子が出来るんだって」 当時はその言葉の裏付けやデーターなど全く気にせず、諸手を挙げて大歓迎で子作りにセッセと励んだ。 当然の如く妊娠。お互い精子や卵子に問題が無かったようなので。 あまりお腹が大きくなるとウェ... 続きをみる

  • 政治の現状に一言

    現在の選挙制度では、自戒が少ない党に老人議員が居座る。 議員は特権階級と勘違いする老議員達が力を行使する構図は、日本政治を決して良い方向に持って行けるとは思わない。 現に、今の自民党議員等のていたらく、犯罪集団とも言える様相は老人議員達が作り上げたと言っても過言では無い。 最も、権力や金を得るため... 続きをみる

  • 最初は何でも下手っぴ

    所謂、音楽曲なるもの。メロディーとか歌。 自分はそれを作るのが楽しい。 以前から公言しているように、曲作りはPCでアプリ(ソフト)を操作して創る。 何故なら、自分は楽器を全くと言って良いほど扱えない。 学校で習った縦笛(現リコーダー)。ピアノは一回だけドレミがソラシドを弾かせて貰ったぐらい。 恐ら... 続きをみる

  • 新曲です

    【大空ひろし】愛してね /featさとうささら 歌詞が少し照れくさい。 曲としてはまあまあかな。作曲って難しいですね。 特に歌詞が。

  • 同居人 23(最終)

     その夜、咲季が自分の部屋に戻るのを確認し、拓斗は帰宅してリラックスしている奈津子に話し掛ける。  内容は、先程聞いた咲季の話題だ。 「咲季ちゃん『おめでとう』じゃない。良かったね。でも、何故私には言ってくれなかったのかしら」 「俺に喋り過ぎて、喜び過ぎて疲れちゃったんじゃない?」 「そうかもね。... 続きをみる

  • 同居人 22

     再び、蒸し暑い日々が襲って来た。  咲季が珍しく早い時間に帰宅する。そして、拓斗が帰ってくるのを今か今かと待つ。 「お帰り。あのね、ビッグニュースがあるの。聞いて」  シャワーを浴びてさっぱりしたい拓斗を咲季は呼び止め、キッチンの椅子に座らせる。 「何だよ。急いで話さなければならない事件でもあっ... 続きをみる

  • 同居人 21

     奈津子の休日。拓斗は帰宅すると咲季の姿を確認する。 「咲季は未だ会社から帰って来てないの?」 「今日は未だ」 「最近、咲季の帰りが遅いな」 「仕事が忙しいのでしょ。良いじゃ無い。二人の時間がそれだけ長く居られるんだもの」  奈津子は夕食を作って待っていた。最近の奈津子は、料理の腕も大分上がって来... 続きをみる

  • 定年刑事が現役?

    テレビなどでの刑事ドラマ、事件ドラマ。 その主役の高年齢化にとも無い、「ドラマ内での定年」はどうなってるのかとの意見が。 ドラマ内での設定年齢も、役を演じる俳優年齢もとっくに年取っている筈なのに、現役バリバリ設定に違和感を持ってしまう人も多いらしい。 杉下右京も実年齢は70を越えた水谷豊。鴨志田万... 続きをみる

  • 同居人 20

     拓斗の後押しで行きたがらない咲季を説得し、田中とのデートは何とか成立させた。 「アニメ面白かったか? どんなアニメを観て来たんだ?」 「ゴジラ」 「それ、アニメじゃ無いじゃん」 「だって、綺麗なアニメ画を見せられたら、私、コンプレックスでマンガ描けなくなるもん」 「そうか。咲季の絵は未だ未だだも... 続きをみる

  • 同居人 19

     数週間後。 「拓兄が会社から急な呼び出しで居なくなった後。拓兄の同級生に会ったよ。田中さんという人」 「へー、そうなんだ。で、田中は何て言ってた?」 「随分綺麗になったねって。リップサービスでも嬉しかった」 「それだけか?」 「兄が会社に呼び出されて、置き去りにされたって言ったら、もし良かったら... 続きをみる

  • 同居人 18

    「やあ、久しぶり。何か用があるのか?」  拓斗が声を掛けたのは中学時代の同級生・田中太(たい)智(ち)。 「久しぶりに顔を見たいなと思って。田中の実家に電話したら、東京に行ってるって聞いたんで会いたくなってな」 「俺は別に会いたいとは思ってないよ」 「お前、相変わらずだな。その屈折した性格」 「個... 続きをみる

  • オリジナル曲、2曲ほど

    【大空ひろし】戸惑いギター曲 /オリジナル曲 【大空ひろし】パパパパパウ /オリジナル曲 少し編曲したものです。 その他、YouTubeで約30曲ぐらい公開中 「大空ひろし」YouTube検索にて出て来ます。 因みに、Google検索だとトップです。要らなかったですね

  • 面接官

    ある記事に、会社面接で意地悪な質問をされた時、スカッとするような切り返しの言葉を言ってやった、との内容が。 読んでいてこれで良いのかと思う。 小生も余りにミクロ過ぎてお恥ずかしいが、作業員募集者の面接をしていた事が。 自分は面接来訪者に意地悪な質問はしたことが無いが、より性格を確かめるために変わっ... 続きをみる

  • 同居人 17

     3人の共同生活の中で静かな戦いが演じられているのだが、駆け引きとか煩わしい詮索は表に出ず、表面上は元の平穏な生活が戻っていた。  それは不思議と言える。ただ、その中で拓斗の果たす役割は重要であり、それが上手く行ってるのもある。  拓斗は、咲季が自分に好意を抱いているのは知っている。しかし、頭を切... 続きをみる

  • 同居人 16

    「ねえ、奈津の事だけど、そろそろ自立しても良いと思うの」  咲季が拓斗に話しかける。 「どういう事?」 「だって、1人で生活するとなると、総て自分で遣らなければ駄目でしょ? しっかりしなきゃあと、嫌でも自覚するでしょ。微(ぬ)温(るま)湯(ゆ)の此処に居るより早く成長するでしょ」 「どうかな? 人... 続きをみる

  • 同居人 15

     覚悟を決めたかのように奈津子は答える。 「咲季が実家に帰った時」 「やっぱり。いいの?お兄ちゃんに遊ばれても」 「うん・・・。でも拓ちゃんはそんな人じゃ無いと信じてるから」  暫く間を置いて、再び奈津子が言う。 「私、拓ちゃんが好きだから」  下向きに言う奈津子。本気だと咲季にも伝わる。 「でも... 続きをみる

  • 同居人 14

     翌日。 「また来てね。青森の、お母さんのご両親の所にも行って上げてね。喜ぶよ。お母さんの写真も一杯あると思うし、話も聞けるよ」」  名残惜しそうに言う祖父母を残して、拓斗と咲季は車を降り駅に向かう。  一週間ぐらいが過ぎた頃、先日お邪魔した祖父母から宅配便が届く。 「信州そばだ。これは美味しそう... 続きをみる

  • 国民名誉賞

    ドラゴンボール等で有名な鳥山明氏が亡くなった。 今更記するまでも無くご存じの事と思う。 その鳥山氏に国民栄誉賞をあげようという話が一部で持ち上がったようだ。 勿論、政府や議員等が取り上げることは無いと思う。 何故なら、国民栄誉賞を無くなった人にも上げるとなったら膨大な人数になりそうだからだ。 例え... 続きをみる

  • 同居人 13

     拓斗の胸に埋めたまま、なかなか顔を起こそうとしない咲季に、拓斗は優しく話しかける。 「今度さ、咲季の両親が眠るお墓に行こう。そして、未だ健在だというお婆ちゃんやお爺ちゃんにも会ってこよう」  咲季は顔を上げ、 「うん」  と答えた。  咲季の目は潤んでいたが、顔には涙が流れた後が無かった。拓斗の... 続きをみる

  • 同居人 12

     実家からの帰途、拓斗は悩みに悩んだ。  咲季が実の妹で無いと知った以上、咲季とこれからどう向き合えば良いのか。  知らなかった事にして、今までの様に暮らすか? それも有りだ。しかし、今までと同じに接していけるだろうか? 拓斗には自信が無い。  それ以前に、咲季が拓斗にどう接してくるかも心配である... 続きをみる

  • 同居人 11

     咲季のジョークはジョークで終わらなかった。驚いたのは咲季。まさか自分の出処に秘密が隠れていようとは夢にも思っていなかった。  咲季は、自分一人だけ家族とは性格が違うとは気付いていた。その理由は、自分の子供の頃に性格が変わるほどの何かを経験したのではと。例えば兄たちに酷く虐められたために気が強くな... 続きをみる

  • 夢の果樹庭

    新作短編小説です 【大空ひろし】夢の果樹庭/短編小説

  • 同居人 10

     拓斗は母親に電話をする。 「咲季が戻って来たけど、何か変なんだ。何かあったの?」 「咲季が何か言ったか?」  母が逆に聞いて来る。 「何も言ってくれないから電話したんだよ。咲季は務めていた会社の不満をぶちまけに行ったんじゃないのかよ」 「そうそう。だいたいそういう話だよ、大した事じゃないよ。」 ... 続きをみる

  • 同居人 9

     人には長所も短所もある。一緒に暮らせば自ずとお互いにそれらが見えてくる。どんなに短所が見えても、波長が合えば短所も適度な刺激であり、排除する迄には至らない。  少なくとも、拓斗の奈津子を対する気持ちは、避けるどころか惹きつけられる方向に変わっていた。拓斗にとって、奈津子の翼の無い素直な性格はとて... 続きをみる

  • 同居人 8

     拓斗は奈津子に、バイト先の店の道具を調べるように言う。道具の名前が分からなければ、聞くなりスマホで写すようにアドバイスする。  使用している菓子作りの材料は、分かる限りで妥協する。  深入りして店主に怪しまれない為にだ。スパイみたいな行為は誰も歓迎されない。  拓斗の案に咲季も全面協力すると応え... 続きをみる

  • 同居人 7

    「知らなかったよ。結構厳しい状況なんだね」 「でも、大学だけは出してくれた。私、勉強が嫌いだったから短大を選んだ。高卒でいきなり社会に出るのは不安だったので、準備期間として」 「社会に出たら実家を追い出されていたかも知れないね。冷たい肉親ばかりだな」 「私、気にしないことにしてる。激しく突っかかり... 続きをみる

  • 同居人 6

    「ねえ、奈津はお母さんに料理を教えて貰えなかったの?」  拓斗が尋ねる。 「うん。お母さんは私には興味が無かったのかもね。お父さんとお母さんは喧嘩ばっかりしていたから、離婚の事で頭がいっぱいだったんでしょ」 「そうだったね。奈津の両親は離婚してたんだよね。でも、お母さんが出て行った後、食事の用意は... 続きをみる

  • エッセイ風に【フェリー】

    【大空ひろし」フェリー/エッセイ 内容はフェリーでの旅の想い出 文章に合わせてBGMを洗濯 BGM オリジナル曲 「青いうねり」

  • 同居人 5

     咲季はファッション関係の仕事に就いている。小間使いと同じような立場だ。ファッション業界も大手に押されて苦しい立場の所が多い。  やはり、資本力のあるところは人材も集まるし、どうしても押されてしまう。咲季はそんな大手に負けまいと、必死で努力している小規模な会社に勤めている。  そんな咲季だが、時間... 続きをみる

  • 同居人 4

     初春と言うには未だ寒さが残る3月の上旬に奈津子が越して来た。荷物置き場だった部屋を片づけたぐらいで部屋全体の模様替えはしていない。  咲季の時にはあちらこちらを変えさせられた。今回はスムーズに奈津子を受け入れる。 「ねえ拓兄。相談なんだけど、拓兄が狭い部屋に移って、私たち2人が広い方の部屋に行く... 続きをみる

  • 同居 3

     拓斗は咲季と言い争うのは苦手だ。勝った試しが無い。なので拓斗は、最後はワンパターンの捨て台詞を残してその場から去るのが常。 「だけどさ、この部屋は決して広くないじゃん。一応三部屋あるので割り振れば何とかなるが、大人3人で生活するとなるときついと思うよ。況してや、なっちゃんは他人で女性。俺みたいな... 続きをみる

  • 同居 2

     部屋の間取りは3LDK。とは言っても4畳半ぐらいの部屋が二つ。6畳ぐらいの部屋が一つ。そしてLDK。  正確な広さは分からない。とにかくマンションは壁や柱などにスペースを取られるようだ。  拓斗は、今までは一番広い部屋に寝泊まりし、狭い部屋2つを物置代わりに使用していた。その手狭な一室が咲季の部... 続きをみる

  • 同居 1

     ある日、佐藤拓斗に母親から連絡が入った。 「咲(さ)季(き)がお前の所に住むと言ってる。嫁に行くまで住まわせてくれ」 「えぇー。何だよ、そっちで就職すれば良いだろ。こっちに来なくたって就職口あるだろ」 「都会じゃ無いと仕事が無いんだってよ。文句を言わずに一緒に住め。そのマンションはお前専用に買っ... 続きをみる

  • 桜餅を食べて

    エッセイなんてものを作ってみました。 本当のところ、エッセイと言えるかどうか? 詩と言うにはお粗末か? 取り敢えず、どうぞ 【大空ひろし】桜餅/エッセイ 単に言葉の羅列では面白くないので、BGMをスパイスにした。 我がオリジナル曲「八重のさくら」です。 文章に上手くマッチしていると感じたので。 読... 続きをみる

  • 湯煙閑談 8(最終)

     須内は旅館入り口付近のフロント辺りをうろうろしていた。もう一晩泊まる予定なので、暇を持て余している。  旅館では雪国体験が出来るよう、雪沓やかんじき、厚手の防寒着などを用意している。  何時でも外に出られると聞いたが、いいオヤジが一人で雪と戯れるなんて恥ずかしいし侘しい。  狭いが、お菓子やお土... 続きをみる

  • 湯煙閑談 7

     とにかく、全ては感染症の広がりだった。  スナック経営の母娘は、未だ感染症など知られていない時に某温泉旅館に予約を取った。  一気に感染症の危険度が増した事で、予約した旅館から、準備が間に合わないとキャンセル依頼が来た。  ママは、 「あら、そうなのー? 折角楽しみにしていたのに」  嫌みタップ... 続きをみる

  • 湯煙閑談 6

    「残念だけど、幾ら待っても娘は来ないよ」 「そんなんじゃ無いって。ただ、温泉旅館に来て温泉に入らないのかなと」 「家族風呂というか時間制限の鍵が掛かる風呂が此処にはあるの」 「はい、受付で聞きました」 「娘は一人でゆっくり入りたいみたいよ。お爺ちゃん達に見られずに」 「ははは。そうですよね。娘さん... 続きをみる

  • 湯煙閑談 5

    「あんたん所、姉さん女房なのかい?」 「金の草鞋の価値あったんか?」  今更違うとは言えない須内。 「とんでも無い。皆さんの所と変わりませんよ」  憮然として答える須内。そう言葉を返して、直ぐにしまったと思う。 (ここは愛想良く答えた方が良かったな)  とは言え、百戦錬磨の海千山千。老人達は笑いな... 続きをみる

  • 湯煙閑談 4

     露天風呂には、食事時に紹介された老夫婦と、席で相対だった春男が肩まで湯に浸かっていた。 「おー、やっと現れたな」  春男が言う。さすが口が良く動く。  軽く会釈すると、須内は少し離れたところに体を沈めた。  周りを見渡すと黄色っぽい昔の白熱球のような色の薄明かりの中、浴槽の両端に木造の高い塀が立... 続きをみる

  • 湯煙閑談 3

     酒に弱い須内は、眠気をもよおし、部屋に戻ると寝てしまった。  2時間ぐらい経って目が覚めると未だ見ぬ露天風呂へと向かった。少し眠かったのだが、そのまま朝まで寝てしまっては温泉宿に来た甲斐が無い。  体がふやけるまで何度でも入らなくてはと欲が出る。  内階段を降りたところに入り口が見えた。   入... 続きをみる

  • 湯煙閑談 2

     老女の佇まいは、落ち着きがあり芯がしっかりしている感じだ。その顔は、化粧を落としていることもあり、皺や浸み、ほくろなども見える。  若い時は嘸かし男達にモテたであろうと想像できる。  胸の膨らみを半分ほど湯から出し、外の景色を眺めている。山間の地ということもあるのか、外界は既に薄暗い。  「少し... 続きをみる

  • 小説 湯煙閑談 1

    須(す)内(うち)守(まもる)は冬の温泉宿に遣って来た。子供達が予約を取ってくれた温泉宿。  妻は足腰に持病があり、須内は長い間妻をサポートして来た。  父親が長い間母を看ていたその労苦を労おうと、子供達がプレゼントしてくれたのだ。  妻の体は思うようには動かせないくらい不自由だったので、温泉には... 続きをみる

  • 今日から今日は 27

     甘味処喫茶。  美奈は美味しいと言うより嬉しいというような笑顔。 (やっぱり、若い子の笑顔って最高だな)  駿人も美奈の笑顔にほっこりする。 「美味しいー」 「良かった。沢山食べな」 「うん。彼も甘い物が好きだったら良かったのにな」 (うん? 彼? 今、彼と言ったのか? 聞き違いか?) 「私の彼... 続きをみる

  • 過去から今日は 27

     駿人と美奈はスパゲティ専門店に居た。 「ごめんな。もっと高級な店とか有名店の方が良いのかも知れないけど、俺自身行った事無いし、未だ社会人だからお金の方もね。もし次も一緒に食事する機会が出来たら、それまで調べて置くから」 「私も高級店とかに入ったこと無いです。そういうお店ってルールみたいなのがあり... 続きをみる

  • 過去から今日は 26

     少し前に数件覗いて歩いたので、店の場所は殆ど迷わずに駿人は目的の喫茶店に辿り着いた。  エミーこと、本名・美奈。  顔は姉の奈未と余り似ていない。奈未の方が美人だった。だが、駿人には美奈の方が何となく惹かれる。 「お姉ちゃんを別れさせてくれてありがとう」  声は可愛い。甘い声はメイドバイトで鍛え... 続きをみる

  • 過去から今日は 25

    「これって、メイド喫茶の招待券?」 「そうだって。成美が言ってた。成美が奈未君から預かったんだって。駿君に渡してくれって」  親しくなったお客に、個人的に渡す招待券だという。勿論、お店のオーナーも賛同済みの物。 「若しかして、奈未ちゃんの妹さんから?」 「そう。お姉さんを救い出してくれたお礼だって... 続きをみる

  • 過去から今日は 24

     駿人は物陰に隠れる。そして、二人が目の前に来た時、 「奈未ちゃん。そんな男と一緒にいたら駄目だ」  嫉妬心が我を忘れさせたのか、見境も無く2人の前に出て叫んだ。 「なんだ、てめえ」  男は駿人に近づき、いきなりパンチを放った。パンチの勢いに負けて、無残にも腰が砕ける駿人。  鼻の辺りを手で拭うと... 続きをみる

  • 過去から今日は 23

     和雅が両親に会いに来た用を済ますと、駿人は和雅を自分の部屋に連れ込んだ。 「和さんは奈未という女の子を知ってますか?」 「知ってるよ。美人な子だよな」 「名字は何て言うんですか?」 「確か、峰村とかだったと思うよ。駿君はその子に会ったことあるのか? まさか、一目惚れしたって言うんじゃ無いだろうな... 続きをみる

  • 過去から今日は 22

     チャンス  最近の駿人は、何とか奈未とイケメンホストを切り離す手立てはないものかと思案ばかりしている。  元々IQが高いとは自分でも思っていないが、余りに策が浮かばないので自分に対し不機嫌になっている。  更に、静子とは喧嘩別れのようになり、ここのところ、とんと現れない。 「おーい、お静さんよ。... 続きをみる

  • 過去から今日は 21

    「お静、居るか?」  駿人は自分一人の部屋で静子を呼ぶ。 「だから、気安く呼び出すなって言ったでしょ」 「いいじゃん。どうせ暇して退屈なんだろ?」 「まあね」 「あのさ、俺、メイド喫茶行ってきたぞ」 「ウチの言葉を実行したのね」 「おう。それで、大変なことになったんだ」 「あのね、いちいち説明しな... 続きをみる

  • 過去から今日は 20

     駿人は、暇を見ては秋葉原のメイドカフェを回る。静子の言葉に含みを感じたからだった。  成美という姉が居る。そして、多分可愛いだろう妹。何ともあやふやな情報を頼りに頑張る。  最も、駿人には別の思惑もあった。女性というか、女子に慣れて置きたい気持ちだ。  駿人は元来、メイドカフェなどの場所は好みで... 続きをみる

  • 過去から今日は 19

     新たな展開  駿人は自分の部屋で、怒るやら安堵するやら、気分が落ち着かない。 「おーい、お静! 居るのか?」  暫くして、 「うるさいな。もうウチの事は消えて欲しいんでしょ? 呼び出さないでよ。アラジンに出てくるランプの精の魔人じゃないんだから」 「あれ? 俺の召使いじゃ無かったっけ」 「冗談は... 続きをみる

  • 過去から今日は 18

     違った真実  母親には豪放磊落という表現が相応しい。しかも、遠慮無くドシドシ駿人の心の中に入って来る。  駿人はどちらかというと父親似。大人しく、見た目より神経は繊細だ。  そんな息子の性格を知ってか知らぬのか。母親は言い難(にく)いことでもズバズバ話してくる。  当然、青少年時代の駿人としては... 続きをみる

  • 過去から今日は 17

     新たな不思議  年も明け、新年の決意も無いまま駿人は惰性の中に居た。 「よう、元気だったか?」  静子の登場だ。 「久しぶりだったね。また過去身の話をしに来たのか? 退屈しているから聞いてあげても良いよ」 「それがね、ウチ、死んじゃったみたい」 「何、それ?」  駿人は思わず身を起こす。 「俺は... 続きをみる

  • 過去から今日は 16

     今まで彼女が居なかった駿人に、どう間違えたのか待望の彼女が出来た。しかし、彼はそれで喜び安心した訳では無い。  ややもすると、彼女を手放したら二度と自分に、彼女なり結婚相手が現れないのでは無いかと時々不安になる。  何せ、自分の過去身である静子は、男に対して手玉に取るように冷たく接して来た。  ... 続きをみる

  • 過去から今日は 15

     経験値  駿人と茉莉の仲は順調に進む。ロードバイクで一緒にサイクリングコースを走る。それがやがて、自転車を離れてもデートをするようになる。  茉莉は学生。普通の家庭出身なので当然お金に余裕が無い。何処に行くにも交通費、食事代を駿人が出していた。  駿人はそれを惜しいとは思わない。  初めての、所... 続きをみる

  • 過去から今日は 14

     静子は語り始める。  静子達本土に残る女性達も工場などで働かされる。労働以外にも、敵と戦うために、それこそ竹槍の訓練をさせられる。  その指導に遣って来たのがそのエリートなる士官候補生。  彼は、隊列して「エイッ、ヤー」と竹槍を振るう女性達を、他の指導員と共に見て回る。  そして、静子の近くに来... 続きをみる

  • 過去から今日は 13

    「やあ、この前はどうも」 「走んないの?」 「ウチらの周りでは見られない田園風景が珍しくて、見取れていたんだ」  茉莉は自転車を降り、駿人の側に来る。 「今日は1人?」 「ミニロードレースがあって、その大会にメンバー達行っちゃって、今日は1人」  どうやら、いつものメンバーはどこかの大会に行ったら... 続きをみる

  • 新曲の歌が完成です

    少しの期間、物語を休んで曲作りに没頭してました。 この程完成に至り、発表できるようになりましたのでご報告します。 【song】振り向けば 【Music】「君の瞳の中に」に歌詞を入れた曲です。  題名が違うのは、瞳という文字を使用している曲が多かったので「振り向けば」に変更しました。 よろしかったら... 続きをみる

  • 過去から今日は 12

     ロードバイク  駿人は手賀沼周辺を周回するサイクルロードに来ていた。  最初は近くのサイクルロードを走っていた。が、その道に出るまでが、車が激しく行き交う道路を走り抜けなければならない。  短い間隔の信号や混雑した道をロードバイクで走るのはどうも苦手で、とにかくゆったり走れるサイクルロードを求め... 続きをみる

  • 過去から今日は 11

    「また、あの女性と楽しむ積もり? お金払って」  静子は更に食い下がるように聞く。  駿人は面倒臭そうに、 「いや、彼女とは一回で十分」 「思ったより、そっちの方はさっぱりしてんだね。覚えたてというのは、とかく遣りたくてしょうがなくなるもんだけどな」 「お、静もそうだったのか?」 「『お』、で、切... 続きをみる